第30回日本静脈経腸栄養学会学術集会

演題募集

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◎シンポジウム要旨

1. 本邦における栄養管理の現状:臨床栄養サーベイランス委員会結果報告 [指定のみ。募集はありません]
2014年にJSPENに「臨床栄養サーベイランス委員会」が発足し、最初の仕事として現状調査を行った。調査内容は膨大で、回答していただいた施設には多大な時間と労力をおかけしたが、極めて貴重なデータである。実は、臨床栄養サーベイランス委員会が発足したのは今回が2回目で、約10年前にも今回の内容に近い調査を行っており、そのすべての結果は『静脈経腸栄養』に掲載されている。その結果との対比を行いながら、今回の調査結果を報告していただく。現状を知るためには極めて重要な内容である。発表は、臨床栄養サーベイランス委員会の委員の方に行っていただく予定である。今後、本邦の栄養管理がどのような方向へ進むべきか、どういう点に焦点を置いた改革を行うべきか、それを考える基準となる内容である。
2. 【本音で語る】療養病棟における栄養管理の現状と問題点
『普通のシングルルーメンを使っています。ポートは使用していません。輸液ラインは一体型ではなく三方活栓を使っています。ライン交換は週に1回、脂肪乳剤は週1回、微量元素製剤も週1回です。療養型病院はコスト優先ですから、予算的に余裕のある病院と違い、器材、輸液製剤もコスト優先で選択されています。医療の理想と現実の乖離は一部か大部分はコスト問題に起因しているのでしょう。医療制度にも問題があります。24時間持続点滴をすると医療区分が上がり、その分、病院の収入が上がるということもTPN使用の理由にもなっていると思います。ENにはそのような医療区分上のメリットはありません。』というような意見がある。療養病棟では、現在、理想的である、ガイドラインで推奨されている方法やエビデンスがあると言われている方法を実践できないという問題がある。このような問題について、現状を報告していただき、その中で、どこまで理想に近い栄養管理を実施できるのか、について議論していただきたい。
3. 【本音で語る】栄養補給としての胃瘻の意義を再確認しよう
この国の医療の残念なところは、幾多の医療技術が『流行に経済的裏付けがなされた時に発症する熱病の時期』と『外的批判に伴って経済的優位性が減弱する(診療報酬の減額)という冷水を浴びせられた時の冷却・放棄・無視』を繰り返すことである。しかも最も残念な点は、そういう経路を辿った検証が全く行われないことである。その挙げ句、その医療技術は「悪いもの」と言うゴミ箱に入れられてしまう。その技術により恩恵を受ける患者が多数存在する事も忘れてしまう。これは我々日本人特有の性質なのかも知れない。胃瘻に関しては、正にその渦中にあると言っても過言ではない。『胃瘻は悪いもの』としてゴミ箱に入れられてしまいそうである。この時期、本学会は、この医療技術を患者のために重要な方法として継続発展させる義務を負っている。風潮に迎合してうやむやにしてしまうと後世に禍根を残す。逆風が強くなるのは目に見えているが、ここで学会が何故逆風になったのかのしかるべき検証を行い、その適応基準、方法、更に胃瘻造設患者の将来を見据えたサポート技術を含めた体制作りを提示する必要がある。それにより、この問題での学会の立場を明確に発信したい。栄養補給のために胃瘻という技術は必要である。それを明確な意見として議論していただきたい。
4. 高齢化社会に対応した栄養療法の問題点と課題
サルコペニアや褥瘡、胃瘻の適応などテーマ毎の議論ではなく、包括的に、高齢者問題について議論していただきたい。食べられなくなった時の意志決定、加齢に伴う代謝の変化や機能低下に対する対応、終末期医療など、現状と将来を見据えて議論していただきたい。
5. 医師に対して必要な臨床栄養教育は行われているのか?
医学生の教育、医師卒後教育の中で、臨床栄養に関する教育が適切に行われているのであろうか。これまでの医師に対する臨床栄養教育のシンポジウムなどでは、本当のところが語られていないように思われる。玉虫色の発表しか行われていないように思われる。多くの医学部、医科大学では栄養管理専門の講座や部署はなく、医学生のカリキュラムにおいても、施設毎の格差があるように思われる。また、実際に十分な臨床栄養教育ができる指導者がいるのかも疑わしい。本シンポジウムでは、全国の医育機関における現状を発表していただき、問題点を浮き彫りにし、今後、適切な栄養管理を実施するためには、医師(医学生)に対してどのような臨床栄養教育が行われなければならないのか、理想論でもよい、活発に議論していただきたい。
6. 【本音で語る】臨床栄養関連企業の現状と将来展望 [指定のみ。募集はありません]
抗がん剤は高価である。栄養療法は安価である。抗がん剤は何万円、何十万円、いやそれ以上の費用が動いている。栄養療法に関しては、1円、2円の単位で議論が行われている。抗がん剤に関する無菌調剤処理加算よりも、静脈栄養の無菌調剤処理加算の診療報酬は低い。栄養療法を展開していく上で、さまざまな障害があることも間違いない。栄養療法に関連している企業は、現在、どのような考え方でビジネスを展開しているのか、今後、どのような考え方でビジネスを展開していこうとしているのか。ビジネスだけでは割り切れない領域であることも間違いない。企業独自の、公表できない考え方はあるであろうが、実際の現場で活動している医療従事者達にも理解しておいてほしいと考えておられる臨床栄養ビジネスの現状と問題点について、語っていただきたい。
7. 【本音で語る】NST加算に対応した活動内容と工夫
NST加算が診療報酬として認められてから既に4年が経過している。その診療報酬、専従者雇用に必要な費用、などに対応するために、各施設でさまざまな工夫が行われている。しかし、最も適切な栄養管理を実施するためには、まだまだ改善の余地があるはずである。一方ではNST加算による収入面から算定患者数を減らさないようにと指示されているNST専従者もいるようである。そこで『うちの施設ではこのようなりっぱなNST活動をしています』という発表だけでなく、克服してきた問題点を本音で語っていただき、今後の展開について議論していただきたい。
8. 今ここでNST活動の形を再考する
NSTは多くの施設で設立されて活動している。PPM方式で活動を開始した施設が多いと思われるが、導入された当初に比べ、いろいろな形態のNSTがあるようである。施設の規模によっても異なるが、現在はどのような形でのNSTが趨勢なのであろうか。全科型、病棟完結型など、さまざまなのではないであろうか。NST活動を継続してきた中で、どのような理由で、どのように変化してきたのか、患者中心の活動を行うためには、今後はどのような形式が望ましいのか、などについて議論していただきたい。
9. 緩和医療の領域において、栄養管理は適切に行われているのだろうか
緩和医療が非常に注目され、栄養管理に関する認識も高くなっている。しかし、ある時期を越えたらギアチェンジが必要である、という認識に基づいて栄養投与量を減らすべきであるという考え方が広く普及し、適切な栄養管理が実施されなくなっているという問題もあるようである。緩和医療の側からみた栄養管理と、栄養管理からみた緩和医療は、考え方に差があるのではないだろうか。栄養管理の側からみた緩和医療の現状について、真摯に語っていただきたい。
10. 半固形状流動食は必要?不必要?
粘度を有する半固形状流動食の意義が考えられるようになり、さまざまな製品が開発されて10年以上が経過した。そろそろ半固形状流動食の有用性について確認し、このような症例に対しては適応である、この場合には適応がない、などの現在の考え方をまとめてみたい。多くの経験を有する方々に、半固形状流動食の有用性、適応、必要性について発表していただきたい。
11. 安全なCVC挿入対策
どの施設でも安全なCVC挿入方法が工夫されている。エコーガイド下CVC穿刺、CVC穿刺専用室、インストラクター制度の導入、などである。PICCも徐々に普及しつつある。認定制度も導入されつつあるが、CVC挿入は、よく考えると医療の基本技術であるはずであり、特別な人だけが実施できるというものではない。さまざまな考え方があるであろうが、安全なCVC挿入対策とはどうあるべきか、さまざまな角度から議論していただきたい。
12. 経腸栄養における微量元素に関する問題点と対策
経腸栄養における微量元素欠乏症予防の第一歩は、経腸栄養剤の組成を正しく理解しておくことである。しかし、含有量の問題、相互の拮抗作用など、考えておくべき内容も多い。参加者に対する啓発の意味も含め、経腸栄養における微量元素に関する問題点とその対策について、現状を浮き彫りにしながら議論していただきたい。
13. 中心静脈栄養における微量元素製剤の必要性について
どのような結論が出るであろうか。微量元素製剤の必要性が、企業間のビジネス戦略の争点となってしまっている。投与量については、微量元素製剤の開発時に検討された内容が、否定されたり、再検討の必要があるとされたりしている。使用する側としては、いったい、どう考えたらいいのか、迷っている方が大部分であろう。微量元素代謝や中心静脈栄養に関して造詣の深い方々に、中心静脈栄養における微量元素製剤使用の問題点について、本音で議論していただきたい。結論がどう出るか、興味津々というところである。
14. 静脈栄養は悪なのか?
NSTが普及して以来であろうか、「何が何でも経腸栄養」、「静脈栄養を実施したら負け」という考えがある。単純に『静脈栄養は感染しやすいから実施すべきではない』という考え方もある。基本的に、腸管が使用可能な場合には経腸栄養、という考え方は正しいが、適正な選択を考える事が重要である。この部分を本音で語り合っていただきたい。
15. 小児期長期栄養管理のアウトカム:症例報告
新生児・小児疾患に対する栄養療法の効果として、成人となり、自立し、という症例も多い。明らかな栄養療法の効果であり、このような症例が存在することを知ることにより、栄養管理の威力を実感することができるはずである。ある意味、ドラマティックな症例を経験しておられる方も多いと思われる。症例報告として、新生児・小児期から長期にわたる栄養管理の威力を、工夫や苦労を含めて、誇らしげに発表していただきたい。
16. IFALDに対する栄養治療の実際と今後の可能性
手術を受けた低出生体重児や腸管不全児にみられるIFALD(腸管不全関連肝疾患)は、症例数は多くないが予後不良な病態である。IFALDに対して現在行われているω-3系脂肪酸製剤、GH、GLP-2、セレン、カルニチン、シンバイオティクス療法などの治療の実際と今後の可能性について明らかにすることによって、本邦におけるこれらの新しい治療法の発展につなげたい。
17. 腸管不全と小腸移植の現状と問題点
栄養管理がもっとも重要な役割を果たす疾患の一つは腸管不全であるが、腸管不全と栄養管理は小腸移植と切り離して考えることはできない。小腸移植の適応、現状、問題点について栄養管理を実施する立場から議論していただきたい。
18. 炎症性腸疾患(IBD)に対する多職種による包括的栄養サポート
IBDの発症年齢の低下傾向のため、IBDとしての治療だけではなく身体発育も考慮した栄養管理が必要となってきている。特に小中学生では学校給食にIBD食の導入が必要であるが、必ずしも現状ではそれが実施されてはいない。若年齢発症のIBDに対して、児の身体的精神的発育とQOLを考慮した栄養管理については医師、栄養士、看護師などの多職種の連携による包括的栄養サポートが必要であり、その意義について討論することは、今後更に増加する可能性がある小児IBD患者診療の発展につながることが期待される。この領域で活動しておられる方々に、それぞれの職種の立場からの議論を期待している。
19. 在宅栄養療法の現状と問題点
政策として在宅栄養療法が推進されているが、果たして、有効な栄養療法が実施されているのであろうか。適切な在宅静脈栄養法、在宅経腸栄養法が実施されているのであろうか。とりあえず在宅で、という安易な在宅栄養療法となってはいないであろうか。地域連携はうまく進んでいるのであろうか。現状の正確な把握ができていない可能性がある。また、HPNやHENを実施できるレベルの施設が存在しているのに、それが普及しておらず、さまざまな理由(手技が無理、家族が非協力的、主治医の栄養管理に対する認識不足など)で患者にとって最も適切な栄養療法が行われていないことも多い。患者主体でない栄養療法が行われているのにジレンマを感じている医療者も多い。真摯に現状をみつめ、どう改善すべきかについて、今後の有効かつ安全な在宅栄養療法の推進のための議論を行っていただきたい。
20. ミキサー食の有用性と問題点-普及に向けて
[共催:株式会社ジェイ・エム・エス/株式会社フードケア]
さまざまな市販の経腸栄養剤・濃厚流動食の進歩は著しい。また、半固形状流動食についてもさまざまな製品が発売されている。しかし、自然食というものの魅力・威力はすばらしいものがある。現在、適切に胃瘻を用いることにより、自然食としてのミキサー食を容易に投与できるようになってきている。ミキサー食も単にミキサーするのではなく、さまざまな工夫が行われている。しかし、その現状はあまり知られていない。経腸栄養剤、濃厚流動食などの費用の問題もこれからはさらに重要になってくる。食としての意義、費用の面などを含め、ミキサー食の現状、有用性、問題点について、啓発という意味も含めて議論していただきたい。
21. いわゆる病態別経腸栄養剤にエビデンスはあるのか?
本邦では、医薬品の肝不全用経腸栄養剤を除き、食品の、いわゆる病態別経腸栄養剤は、それぞれの病態を意図した組成にしているはずであるが、エビデンスとなるデータが積み重ねられているかは非常に重要な問題であるが、疑問である。耐糖能異常用、呼吸不全用、腎不全用、肝不全用、がん患者用など、それぞれについて、エビデンスとなるデータを発表していただき、有効性を検証したい。
22. 栄養管理を実施するための医療チームのイニシアチブはどの職種がとるべきか?
システムとしては医師がイニシアチブをとるという形式になっていることが多いが、果たして、実際にはそれでよいのであろうか。さまざまな問題があるはずである。医師が栄養管理について高度の知識と経験を有していればよいが、必ずしもそうではなく、NSTという制度上の問題で医師が委員長、あるいはディレクターとなっている場合も多い。適正な栄養管理を実施する上で、医師が責任者であるというシステムが、逆に、障壁となっている場合もある。食事、経腸栄養、静脈栄養、これらを駆使した栄養管理を実施するためには、どのような形が理想的なのであろうか。NST加算においても、医師の負担軽減が意図されているが、果たして、それが必要なのであろうか。理想的な栄養管理を実施するためには、という視点で、積極的な意見を発表していただきたい。
23. 栄養管理における患者安全対策について
栄養管理における安全対策は極めて重要である。栄養管理自体が、さまざまなリスクを抱えている。ひとつの手段として、画一的な管理を行おうとしているが、これが、逆に、新たなリスクを生み出している可能性がある。手技上の問題もしかりである。栄養管理におけるリスクマネジメントとして、各施設で実施されている対応について発表していただき、安全管理についての意識向上に寄与したい。
24. 在宅介護の現場へ有効な栄養治療を届けるために
行政は医療介護において、施設からホームケアへ、安易な胃瘻を造設させない、などの方針を打ち出している。しかし、高齢者が在宅で生活するためには、嚥下障害、誤嚥性肺炎、褥瘡、サルコペニア、さらには最も根幹となる問題である栄養障害について、解決しておかなければならない。病院で提供されてきたレベルの栄養治療をホームケアの中で実現させなければならない。特に食事においては、「ある意味勝手に食べるのが当たり前」という考え方があり、治療食として必要な食事が、ホームケアへ移行した途端に提供されないという問題が発生する。対策として、病院食の配食サービス、特別用途食品制度の活用などが考えられているが、近々の課題であることは間違いない。そこで、本シンポジウムにおいては、実際の医療介護現場に従事している学会員が、日々の臨床の中から考えている、あるいは実践しておられる内容について報告していただき、いかにして、自然に、栄養治療を一般家庭へ持ち込むか、という問題について議論していただきたい。
25. サルコペニアの現状、問題点とその予防対策:栄養が大事!
サルコペニアという概念が急速に普及しているが、ある意味、高齢者やさまざまな重症疾患患者、がん患者においては、当たり前の病態と言えるかもしれない。しかし、それに付随するさまざまな問題が、治療に対する抵抗性や合併症発生頻度を高めている。現実問題として、サルコペニアの現状については十分に把握されておらず、また、どのような治療、特に栄養治療が必要かつ有効であるかについては、さまざまな議論が行われている段階である。本シンポジウムにおいては、現時点での臨床データを集め、サルコペニアに対する臨床でのエビデンス共有のための議論を展開していただきたい。
26. 漢方薬の栄養治療への導入についての現状と問題点
漢方薬のエビデンスの集積が進み、様々な漢方薬が臨床の場に導入され、良好な治療成績につながっている場合もよくみられるようになってきた。大建中湯、六君子湯、大黄甘草湯、小建中湯など消化管に作用する漢方薬だけでなく、補中益気湯や十全大補湯のように様々な薬理学的作用から悪液質やサルコペニアの改善に効果がみられる場合もある。我が国で独自に発展した薬剤である漢方薬を栄養管理の場に導入することにより新しい展開が期待される。この領域で積極的に活動しておられる方々に、現状と問題点について発表し議論していただきたい。

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