独立行政法人国立病院機構
千葉医療センター院長 兼
独立行政法人国立病院機構
千葉医療センター 千葉東病院 院長
古川 勝規

このたび、令和8年(2026年)6月28日(日)に、「日本栄養治療学会関越支部 第12回支部学術集会」を幕張メッセ国際会議場で開催させていただくことになりました。
本支部は、日本栄養治療学会全体の会員数24,000名を超える中で、関越地域6県にまたがる約3,500名の会員を擁する、非常に活発かつ規模の大きい支部であります。千葉県での開催は、第5回支部学術集会(会長:鍋谷圭宏先生)以来9年ぶりとなり、このたびの開催をお引き受けできることは、誠に光栄に存じますとともに、日頃よりご支援・ご協力を賜っております学会員の皆様に、心より感謝申し上げます。
今回の学術集会のテーマは、「命を支える栄養管理:チームでつなぐ医療の質」といたしました。
栄養管理は、すべての治療における基盤であり、医師・看護師・管理栄養士・薬剤師・リハビリテーション専門職、臨床検査技師など、多職種による協働、すなわち「チーム医療」の中で実践されることで、その真価を発揮します。患者の命と生活の質を守るために、チーム全体で栄養を見つめ直し、医療の質をより一層高めていく——そのような意義を、本集会を通して参加者の皆様にお伝えできればと考えております。
私自身は平成2年(1990年)に千葉大学第一外科(現:臓器制御外科)に入局し、田代亜彦先生、山森秀夫先生に師事しながら代謝栄養の研究に携わってまいりました。当時の研究テーマは、「n-3系多価不飽和脂肪酸が侵襲反応および免疫能に及ぼす臨床的影響の検討」であり、具体的には食道がん周術期におけるEPA製剤の投与群と非投与群の臨床試験を実施いたしました。この研究により、EPAが侵襲反応を軽減し、細胞性免疫を賦活化する可能性があることを報告することができ、栄養治療の重要性と可能性を実感する契機となりました。
その後、教官としても免疫栄養療法(immunonutrition)の分野で研究を継続し、現在は一般病院に勤務する中でNSTのチーム長として、NST回診を実施しながら患者さんの栄養管理に取り組んでおります。
会場となる幕張メッセ国際会議場は、交通の便に優れた立地にあり、近隣には東京ディズニーランドをはじめ、多彩な観光スポットもございます。学術面だけでなく、交流の場としても充実した時間をお過ごしいただけることと存じます。
多くの皆様のご参加を、心よりお待ち申し上げております。