患者のプロブレムを
より総合的に考えられるように

【薬剤師】
藤田 和美 さん
神戸市立医療センター中央市民病院
(兵庫県神戸市中央区)
[NST専門療法士取得年:2021年]
「NST専門療法士」を取得したきっかけを教えてください
3年ほど前になりますが、所属先の人事異動の関係で、NSTメンバーに加入することになりました。これを機に、JSPENに入会、同時に「NST専門療法士」資格取得に向けて準備をはじめ、2021年に取得しました。
人事異動がきっかけではありましたが、以前から、栄養が医療の基本であるということは臨床の現場で強く実感していました。低栄養状態では治療効果が十分に発揮されない場合があります。栄養状態改善に関わることで、病気回復への貢献にもつながると考え、ここでしっかり栄養について勉強しようと思い至りました。
資格を取得してよかったことは何ですか?
栄養評価方法や経腸栄養についての知識など、薬学関連以外の知識も得ることができ、知見を広げることができたことです。患者の使用薬剤だけでなく、栄養状態にも目を向けるようになり、患者のプロブレムをより総合的に考えられるようになりました。栄養アセスメントを正しく行うことで、さらに適切な静脈栄養プランの提案ができます。
また、NSTのメンバーとして多職種で活動していく中で、様々な考えを学ぶとともに、多くの症例に関わることができたことは、貴重な経験であり良い刺激となっています。

毎週水曜日に開催しているカンファレンスの様子
これから資格取得を目指す方へメッセージをお願いします
静脈栄養のメニューや電解質・輸液など、薬剤師の視点から様々な方法で栄養支援を行うことができます。栄養療法について学ぶことで、幅が広がると思いますし、より積極的に患者に関われるようになれると思います。日々の業務と並行して時間を捻出するのは難しいとは思いますが、ぜひチャレンジしていただきたいです。
(2024年2月)
栄養サポートチーム(NST)専門療法士とは・・
日本栄養治療学会(JSPEN)が認定する、主として静脈栄養・経腸栄養を用いた、臨床栄養学に関する優れた知識と技能を有しているとみなした専門療法士。
管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士、診療放射線技師のいずれかの国家資格を保持しており、栄養サポートに関する業務に従事、かつ指定研修やセミナー受講、学術集会の参加などの要件を満たすことが必要。
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