要旨
【目的】胃がん症例における胃切除術後1年経過時のcontrolling nutritional status(以下,CONUTと略)値に関連する因子を後方探索的に検討した.【方法】2015年5月から2018 年5月の期間で,NST が介入した症例のうち,胃がん根治目的にて胃切除術を施行し,手術1年後に再発がなく,術前および術後1年経過時における CONUT値が入手可能な50症例を対象とし,術後1年経過時の CONUT値に影響を与える因子をそれぞれ後方探索的に検討した.【結果】退院時のエネルギー経口摂取量が,1年後のCONUT値に影響を与える独立の因子であることが示唆された.【考察】胃がん症例の周術期における栄養管理は,中長期的な栄養状態に影響を及ぼす可能性がある.