要旨
【目的】令和 2 年度に新設された早期栄養介入管理加算について,当院の特定集中治療室(intensive care unit;以下,ICUと略)における算定状況を明らかにするため,後方視的に調査を行った.【方法】令和2年4月1日から7月7日の間に当院ICUに入室した患者71名を,加算を算定できた47名を算定群,できなかった24名を非算定群の2群に分け,入室理由,入室曜日等を比較した.また入室時の主観的包括的評価(subjective global assessment;以下,SGA と略)による栄養評価群毎の算定率も調査した.【結果】緊急入室の割合は算定群31.9%,非算定群70.8%だった(p<0.05).非算定群の入室曜日は金曜日が9名で最も多かった.またSGAでA(良好)の患者の算定率は76%,B(中等度の栄養不良)50%,C(高度の栄養不良)0%だった.【結論】当院ICUでは,緊急入室する患者や金曜日に入室する患者は早期栄養介入管理加算が非算定となることが多かった.また栄養状態の悪い患者は算定率が低い傾向にあった.
学会誌JSPEN Vol.3 No.2
当院の特定集中治療室(ICU)における早期栄養介入管理加算算定の現状
著者
岩本昌子1),東別府直紀2),西岡弘晶3)
所属
神戸市立医療センター中央市民病院 栄養管理部1),同 麻酔科2),同 総合内科3)
キーワード
早期栄養介入管理加算,算定,栄養状態