要旨
【目的】回復期リハビリテーション(以下,リハと略)病棟入院時から退院後の患者における栄養状態の推移および退院後の低栄養の関連要因を検証することを目的とした.【対象および方法】回復期リハ病棟を2017年4月~8月に退院した患者が対象.MNA-SFを含む質問用紙を本人または家族へ配布して退院後の情報を収集し,入退院時および退院後の栄養状態を比較した.また,退院後栄養非良好状態への関連要因を検索した.【結果】対象者は80名(平均69.7歳).低栄養割合は入院時56.3%,退院時10.0%,退院後3.8%であった.退院後に低栄養と低栄養リスクありの患者を合わせた栄養非良好群は退院時FIMやFILSが低値であり,退院時FIMおよびMNA-SF,退院後再入院が説明因子であった(オッズ比各0.946,0.755,9.921).【結論】回復期リハ病棟入院患者の栄養状態は経時的に改善していた.退院時ADLと栄養状態,退院後再入院が退院後の栄養非良好状態と関連していた.