学会誌JSPEN Vol.1 No.2
脳卒中患者の骨格筋量は歩行獲得の独立した予測因子である
著者
長野文彦1) ,吉村芳弘2) ,嶋津小百合3) ,工藤 舞3) ,備瀬隆広1) ,濵田雄仁1) ,白石 愛4)
所属
熊本リハビリテーション病院 リハビリテーション部1) ,同 リハビリテーション科2) ,同 栄養管理科3) ,同 歯科診療室3)
キーワード
脳卒中,骨格筋量,歩行
DOI
https://doi.org/10.11244/ejspen.1.2_70詳細
要旨
【目的】脳卒中患者の骨格筋量と歩行獲得との関連について調査する.【対象及び方法】2015-2016 年に連続入院した脳卒中回復期患者204 人を対象とした後ろ向きコホート研究.体組成分析を用いて入院時の骨格筋指数・下肢骨格筋指数を評価し,多変量解析により退院時の歩行獲得との関連を解析した.【結果】対象者は204 人(平均年齢74 歳,男性109 人).歩行獲得に有意に関連する因子として,骨格筋指数(P<0.01)・下肢骨格筋指数(P<0.01)がそれぞれ抽出された.【結論】脳卒中患者の骨格筋量は歩行獲得の独立した予測因子であることが示唆された.脳卒中患者の骨格筋量は歩行能力の予後予測に有用であり,全症例に骨格筋量の評価が必要である.
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