要旨
【目的】重症患者における栄養アセスメントの有無と栄養管理アウトカムの関連を推定すること.【対象および方法】国際栄養調査2014に本邦より登録され,7日以上ICUに滞在した重症患者を対象とし,栄養アセスメントの有無により2群に分け,患者背景と栄養管理アウトカム(エネルギー,たんぱく質投与量,経腸栄養開始までの日数),予後について単変量,多変量解析により比較した.【結果】329例が対象となり,67.7%に栄養アセスメントが行われた(有群).有群でエネルギー投与量は有意に高く(中央値[四分位範囲]:12.5[6.2, 18.0]kcal/kg/dayvs8.0[2.1, 13.1]kcal/kg/day[p<0.01]),経腸栄養開始までの日数は短かった(中央値[四分位範囲]:1.31[0.75, 2.44]日vs2.65[1.26, 4.05]日[p<0.01])【結論】重症患者に対する栄養アセスメントの有無は栄養投与量や早期の経腸栄養開始などの栄養管理アウトカムに関連する.