要旨
【目的】世界標準規格の誤接続防止コネクタ,ISO 80369-3 の本邦への導入が厚生労働省から発表された.新コネクタの胃瘻カテーテルは接続部の内腔の口径が小さく,粘度の高い半固形化栄養剤を注入可能か,ユーザビリティ試験を行った.【方法】日本静脈経腸栄養学会誤接続防止コネクタ検討ワーキンググループを中心に,2 種類の半固形化栄養剤注入に関して,現行コネクタとISO コネクタの比較官能試験を高齢者と看護師(各8 名)を対象に行った.【結果】半固形化栄養剤をシリンジで注入する場合の「負担感」と「問題なく注入できるか」という官能試験では,ISO コネクタは現行のコネクタと同等であると考えられた.【結語】新コネクタに移行しても,半固形化栄養剤は現行のコネクタと同様に使用可能である.今後も,日本静脈経腸栄養学会は病院や施設,在宅におけるISO コネクタへの移行を,安全かつ速やかに行う体制づくりを実施していく.
学会誌JSPEN Vol.1 No.2
半固形化栄養剤注入における新誤接続防止コネクタ(ISO80369-3)のユーザビリティー評価―ヒトによる官能評価試験―
著者
丸山道生,飯島正平,石橋生哉,犬飼道雄,居石哲治,川崎成郎,倉田なおみ,鈴木 裕,田部井功,千葉正博,中村悦子,東口髙志
所属
日本静脈経腸栄養学会誤接続防止コネクタ検討ワーキンググループ
キーワード
ISO 80369-3,ENFit,半固形化栄養剤