要旨
食道がん手術は高侵襲手術であり,周術期を合併症なく安全に管理するために,多職種によるチーム医療が重要視されている.当院では,より安心・安全な周術期管理に向けて,多職種スタッフから構成される周術期管理チーム(Hamamatsu perioperative care team;以下,HOPEと略)を立ち上げた.これまでHOPE導入により,食道切除術後肺炎の予防,体重減少抑制等の効果が得られた.現在,スタッフ教育の徹底とともに治療日記やwearable fitness tracking deviceなど新たな試みを導入することでHOPEの成熟を図っている.本稿では,本邦における周術期チーム医療の変遷に触れつつ,チーム医療の有用性と今後の目標について考察する.
学会誌JSPEN Vol.4 No.4-5
チーム医療による食道がん周術期栄養管理
著者
竹内裕也,羽田綾馬,坊岡英祐
所属
浜松医科大学医学部 外科学第二講座
キーワード
食道がん,チーム医療,周術期管理
DOI
10.11244/ejspen.4.4-5_161