令和6 年能登半島地震により被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げますとともに,最愛のご家族や大切な方々を亡くされた方々に謹んでお悔みを申し上げます.合わせて,厳しい寒さの中,現在も被災者の救済と被災地復興のため,被災地支援のためにご尽力されている方々に深く敬意を表します.重苦しい雰囲気で令和6 年がスタートし,日々の被災地の状況 を報道やニュースを目にするたびに心が痛み,無力感を痛感する毎日でした.被災地の復興が進み被災された方々が早く日常を取り戻していただけることをお祈り申し上げます.
 この度発刊の学会誌JSPEN Vol. 6 No. 1 号ですが,原著,総説,臨床経験,症例報告,委員会報告,学会参加記と興味深い内容ばかりですのでぜひ一読ください.その中での私の一押し論文ですが,内田真哉先生の「サルコペニアの誤嚥性肺炎患者に対する外科的治 療による摂食と栄養改善《治療イメージグラフによる情報共有》」です.サルコペニア終末期の患者の繰り返す誤嚥性肺炎は日常診療においてその治療方針に苦慮された方も多いと思います.本稿ではQOLと栄養改善のための積極的介入としての外科的治療(声門下咽頭閉鎖術)の意義とチーム内で情報共有できるサルコペニア終末期患者の治療イメージグラフを提案され ており,教育的な内容となっています.
 2020 年から猛威を振るったCOVID19 感染症のために縮小・制限されていた学術学会ですが,今年の第39 回日本臨床栄養代謝学会学術集会は令和6年2月15,16日にパシフィコ横浜ノース・アネックスにて完全現地参加で開催されました.どの会場も多くの参加者であふれ,活発な討論が繰り広げられ,“さすがJSPEN”と感じられた方も多かったと思います.大変な準備のもと本学術集会を運営して頂いた会長の鷲澤尚宏先生,スタッフの皆様に感謝申し上げます.私個人的には,執筆・編集に携わったJSPEN コンセンサスガイドブック3(医学書院)が学術集会にあわせて発刊となり,会場の書店に並んでるのを見ることができ感慨深いものがありました.JSPEN の会員皆様にぜひ手に取って読んでいただきたいと思います.

2024 年2 月吉日
e-journal「学会誌JSPEN」編集委員会 
医療法人天野医院 天野良亮

編集委員会
委 員 長:亀井 尚
副委員長:千葉正博
編集委員:天野良亮  井田 智  神谷貴樹
     立石 渉  長沼 篤  中山真美
     森實敏夫
顧  問:鍋谷圭宏

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学会誌JSPEN Vol.6 No1
令和6年2月29日発行

一般社団法人 日本臨床栄養代謝学会
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町4丁目4-3
喜助日本橋室町ビル4階
MAIL:jimukyoku@jspen.or.jp

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