学会誌JSPEN Vol.6 No.1
減量・代謝改善手術にパーソナルトレーニングを併用して劇的な減量を達成した高度肥満症の3症例
著者
関 美好1,3),畑尾史彦2),横田敬子1,4),西浦 歩1),田村清美1),平中久美子1)
所属
1) 地方独立行政法人 東京都立病院機構 東京都立多摩総合医療センター 栄養科,2) 地方独立行政法人 東京都立病院機構 東京都立多摩総合医療センター 消化器・一般外科,3) 地方独立行政法人 東京都立病院機構 東京都立駒込病院 栄養科,4) 地方独立行政法人 東京都立病院機構 東京都立松沢病院 栄養科
キーワード
高度肥満症,減量・代謝改善手術,運動療法
DOI
10.11244/ejspen.6.1_41
詳細
Body mass index(以下,BMIと略)35 kg/m2以上の高度肥満症は内科的治療に抵抗性であり,減量・代謝改善手術である腹腔鏡下スリーブ状胃切除術の保険適応である.同手術に加えて自主的にパーソナルトレーニングを併用し,劇的な減量を達成した3症例を経験した.【症例1】初診時BMI 51.6 kg/m2,手術に加え週4回のトレーニングで術後2年でBMI 24.6 kg/m2となり,高血圧が寛解した.【症例2】初診時BMI 48.6 kg/m2,手術に加え週5回のトレーニングで術後2年でBMI 28.6 kg/m2となり,睡眠時無呼吸症候群が寛解した.【症例3】初診時BMI 37.1 kg/m2,手術に加え週5回のトレーニングで術後6カ月でBMI 25.4 kg/m2となり,2型糖尿病が寛解した.【結論】適切な栄養指導による食事管理に加えて,積極的に運動を併用することで減量・代謝改善手術の効果が,より高まる可能性が示唆された.
論文ダウンロード