学会誌JSPEN Vol.8 No.1
難治性小腸膀胱瘻による短腸症候群に対してテデュグルチドが奏効した1例
著者
丸山奈津実1),橋詰直樹1,2),東舘成希2),靍久士保理2),石橋生哉3),加治 建2),川口 巧1,4)
所属
1) 久留米大学病院 栄養治療部,2) 久留米大学医学部 外科学講座 小児外科部門,3) 久留米大学医学部 外科学講座 消化器外科部門,4) 久留米大学医学部 内科学講座 消化器内科部門
キーワード
テデュグルチド,短腸症候群
DOI
10.11244/ejspen.8.1_11
詳細
今回,膀胱がんを契機とした小腸膀胱瘻により空腸人工肛門造設を行った患者に対してテデュグルチドを使用した1例を経験したので報告する.
70代,女性.人工肛門造設後に自宅退院していた.退院1カ月後に人工肛門排液の増加,体重減少,低ナトリウム血症を認め近医で輸液管理されていたが,増悪したため当院入院となった.入院後も人工肛門排液量のコントロール不良であり,第16病日に栄養サポートチームの介入を開始し,食事の調整と静脈栄養にて人工肛門排液量と尿量はともに安定した.第60病日に,退院に向けて腸管からの吸収改善を目的にテデュグルチドを開始した.便性状は固形化し,血中シトルリン値の増加を認めたため,静脈栄養を減量した.テデュグルチドの投与は便性の改善と静脈栄養の減量に有効であった.
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