【目的】安全な食事姿勢選択のための嚥下内視鏡検査所見に基づいた客観的かつ簡便な選択基準を作成し,その有効性を検証した. 【対象および方法】当院入院後,嚥下障害疑いにて,嚥下内視鏡検査が施行され,経口摂取は可能と判断された101例を検討対象とした.口腔から咽頭への送り込み障害の有無を確認後,①嚥下反射惹起遅延,②下咽頭残留の2項目を評価項目に用いて,誤嚥リスクを低,中,高リスクの3段階で分類し,食事姿勢を決定した.選択された食事姿勢での誤嚥性肺炎発症の有無を検証した. 【結果】食事姿勢は前傾座位,完全側臥位,リクライニング位,完全側臥位 + 頸部回旋の4つであり,それぞれの例数は70,21,7,3例であった.選択基準を遵守した97例において食事開始後,誤嚥性肺炎を発症したのは2例(2.1%)のみであった. 【結論】我々の作成した食事姿勢選択基準は,安全な食事姿勢決定の一助になりえると考えられた.