学会誌JSPEN Vol.8 No.2
介護食用ウルトラ寒天による半固形化栄養剤が人工胃液を取り込む効果について
著者
原 純一1),福村直毅2)
所属
1) はら歯科口腔外科・嚥下 曽根田駅前,2) 健和会病院 リハビリテーション科
キーワード
寒天,半固形化栄養剤,胃液
DOI
10.11244/ejspen.8.2_59
詳細
【目的】半固形化栄養剤による胃液のゲル化が可能か,液体栄養剤を種々のとろみ剤で半固形化したものおよび,市販の半固形栄養剤で検討した.
【対象および方法】市販の栄養剤を種々のとろみ剤で半固形化させた試験用ゲルを人工胃液に注入し,一定時間撹拌させた.撹拌後にふるいに通し,ふるいに残った残渣物の量(以下,残渣量と略),残渣物の粘度(以下,残渣粘度と略),残渣物のpH(以下,残渣pHと略),および濾液のpH(以下,水層pHと略)を測定した.
【結果】残渣量は介護食用ウルトラ寒天ゲルが有意に多かった.一方,残渣粘度,残渣pH,水層pHは,対照群と比較して有意な差は見られなかったことから,介護食用ウルトラ寒天ゲルは速やかに胃液と混ざり合うことが示唆された.
【結論】介護食用ウルトラ寒天を用いた半固形化栄養剤は,流動性の低下と胃液pHの上昇により,嘔吐時の胃液誤嚥やメンデルソン症候群を抑制する可能性がある.
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