市中病院では,管理栄養士が臨床研究を遂行するための体系的な指導体制が十分整備されていないことが多い.我々は,経験の乏しい研究者であっても,各工程において結果の解釈および記述の方向性を指導者と共有しながら進行できる伴走型の研究指導体制を設計した.工程を分割し小さな到達目標を積み重ねる構造とすることで,心理的負担を軽減しつつ,未経験者であっても原著論文を完遂し得る枠組みを構築した.さらに,特定の共同研究者を複数課題に参画させ,臨床研究の経験を短期間に集中的に蓄積させることで,次期指導者の育成を並行して推進した.研究指導者の異動後は当該メンバーが主指導者を担い,前指導者は助言者として重要局面に関与する体制へ移行した.指導体制確立前(6年6カ月間)の論文掲載は症例報告1編および原著論文1編にとどまっていたが,体制構築後(3年6カ月間)では原著論文7編が掲載された.この運用により管理栄養士による研究活動は継続されており,本実践は,市中病院における学術活動を支える体制設計の一つのモデルとなり得る.