学会誌JSPEN Vol.8 No.3
病院給食の食味向上を目指した業務再編と調理従事者の労働負担・コスト関連指標の評価:単施設後方視的研究
著者
黒岩 敏1),遠藤美織1),遠藤 萌1),神田美里1),丸山聖子1),産本陽平2)
所属
1) 竹田綜合病院 栄養科,2) 筑波大学附属病院 小児外科
キーワード
食味向上,調理従事者負担,病院給食
DOI
10.11244/ejspen.8.3_141
詳細
【目的】病院給食の食味向上を目指した業務再編が,残食率,労働負担およびコスト関連指標におよぼす影響を評価した.
【方法】単施設後方視的研究として,給食業務再編前(2024年4~9月)と再編後(2025年4~9月)を比較した.業務再編では,調理工程や一部食材の変更を行い,一方で頻度の少ない献立を廃止し,個別対応基準を見直した.副食の残食率,日次1,000食あたりの副食の調理種類数,労働時間,月次1,000食あたりの食材料費を評価した.
【結果】残食率0~10%の割合は多くの料理区分で増加し,特に中皿,小鉢では残食率カテゴリの分布に有意差を認めた.副食の調理種類数は通常営業日,休日ともに減少し,労働時間も,通常営業日では有意に減少していた(いずれもP < 0.001).また,食材料費に有意な変化はなかった(P = 0.16).
【結語】食味向上を目指した多面的な給食業務再編は,低残食カテゴリの割合増加を示し,業務効率化を併施することで,労働負担や食材料費の増加を抑えて実装し得る可能性が示された.
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