要旨
【目的】NST対象者の舌圧,現在歯数と血清アルブミン値(以下,Albと略),body mass index(以下,BMIと略)との関連と,食事摂取,食形態への影響を検討した.【方法】対象は2018年2月から2019年1月の期間に当院nutrition support team(以下,NSTと略)の対象となった入院患者27名で,NST介入時の舌圧および現在歯数と,Alb,BMI,年齢,喫食率との相関を分析した.また,舌圧が20kPa未満の低舌圧群と20kPa以上の高舌圧群の,Alb,BMI,年齢,現在歯数,喫食率を比較した.さらに,常食を摂取している群と調整食を摂取している群(以下,調整食群と略)のAlb,BMI,年齢,舌圧,現在歯数,喫食率を比較した.【結果】舌圧と喫食率および年齢に相関を認めた.現在歯数とBMIに相関を認めた.調整食群の舌圧は有意に低下し,現在歯数は有意に減少した.【結論】舌圧は食形態と食事摂取に影響し,現在歯数は食形態とBMIに影響した.