要旨
【目的】栄養サポートチーム(nutrition support team;以下,NSTと略)が介入後,目標エネルギー量を投与できなかった症例の予後について検討する.【方法】2016 年4 月~2017年3月の期間,当院にてNSTが介入した135例のうち,目標エネルギー量を投与できなかった症例をA群(89例),投与できた症例をB群(46例)とし,両群における予後について検討した.【結果】A群ではアルブミン値やリンパ球数では有意な変化が認められなかったが,B群では有意な上昇が認められた(p<0.05).体重はB群では有意な変化は認められなかったが,A群で有意な減少を認めた(p<0.05).1年生存率はA群39.5%,B群70.6%で,Kaplan-Meier法による生存曲線にて全生存率はA群でB群より有意に低かった(p<0.05).【結論】目標エネルギーを投与できなかった症例は,栄養状態の改善が悪く生命予後が不良であった.