要旨
【目的】テルモ株式会社では半固形・とろみ栄養食品シリーズの製品に計14の品種を揃え,より良いパッケージ(容器)デザインを目指し改善を重ねている.本報告では,2016年にパッケージの表示デザインをリニューアルした際,その改善効果を検証するため医療現場で行ったアンケート調査について報告する.【対象および方法】12施設25名の医療従事者の協力を得て,リニューアル前後のパッケージを対象に,識別性や感性表現に関する16の項目(「新しい」,「かっこいい」等)について7段階で評価し,Wilcoxonの符号付順位和検定(p<0.05)を用いて比較した.【結果】識別性はリニューアル後,有意に評価が向上した.また,感性表現については評価が上がった項目,下がった項目の両者がみられた.【結語】識別性と感性表現が両立するパッケージのデザインを実現できるよう,今後も引き続き開発を進める.