要旨
【症例】70 歳台 女性,進行型パーキンソン病にて加療中.20XX/10/17 経口摂取不良のため栄養管理目 的にてNST 紹介となり,介入中にレボドパ・カルビドパ配合経腸用液の導入が決定した.【経過】NST 紹介時, 摂取エネルギーは必要量に対して著しく不足しており,患者状態に応じて栄養の投与経路を末梢静脈,経鼻,経胃瘻, 経口あるいはこれらを併用しながらエネルギー必要量を維持した.その結果,アルブミン,トランスサイレチンは ほぼ正常値にまで改善した.レボドパ・カルビドパ配合経腸用液の導入によってADL は大きく改善し薬剤師は常 用薬を患者状態に沿った内容へ適正化した.【考察】栄養の重要性と薬剤の特性を理解した上での薬剤師の介入は, 円滑なレボドパ・カルビドパ配合経腸用液の導入に貢献した.さらに薬剤師が介入することで患者の服薬状況を最 適化し,必要な治療を継続させることが可能となった.
学会誌JSPEN Vol.2 No.4
レボドパ・カルビドパ配合経腸用液導入時に薬剤師が介入した1症例
著者
高橋真巳1),秦 英司1),本城総一郎2),島田美樹1)
所属
鳥取大学医学部附属病院 薬剤部1),同 消化器外科2)
キーワード
NST,レボドパ ,パーキンソン病