一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会 会員ならびに本学会をご支援いただいております皆さま,新年, 明けましておめでとうございます.ここに謹んで新年のお慶びを申し上げますとともに,本年も引き続き 本学会をよろしくお願いいたします.
 さて,本学会が関わる種々の代謝栄養学や栄養療法等に関する知識・技術・理念などの管理・発展・普 及ならびにその方法論について,これまでも長きに渡り検討ならびに討議してまいりました.その結果, 今回新たにe-journalとして『学会誌JSPEN』を創刊する運びとなりました.
 昨今の医学・医療情勢を様々な角度からとらえ,その情報の集約と拡散は,グローバル化の波の中で速 さと簡便さが大きく求められるようになりました.そのため,今回のe-journal創刊は社会のニーズに対 する必然であり,本学会がかかわるすべての代謝栄養学やその管理方法ならびに栄養療法を正しく普及・ 浸透し,未来に対してさらなる発展に導くためには無くてはならないものと考えております.
 2018年12月22日(土)に平成30年度第一回臨時社員総会が東京にて開催されました.そのなかで 2020年1月1日付けで,一般社団法人『日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)』は,一般社団法人『日本臨床 栄養代謝学会(JSCNM)』と改名することが満場一致で決まりました.改名の理由といたしましては,以 前より厚労省をはじめとする各種政府および医療関連団体より,現行の学会名では実際の活動に一部そぐ わないところがあり,学会名から想起されるイメージも重視し大切にして欲しいとのご指摘やご要望をい ただいてまいりました.また,世界に目を向けましても数年前に欧州静脈経腸栄養学会(European Society for Parenteral and Enteral Nutrition:ESPEN)も欧州臨床栄養代謝学会(European Society for Clinical Nutrition and Metabolism:ESCNMですが通称はESPENのまま)へと改名いたしました. この際に,当時の理事長であったゴッサム先生に日本語への翻訳名について確認しましたら,やはり静脈 経腸栄養ではなく,幅広く臨床栄養と代謝を取り扱う学会に生まれ変わるためにこの名称へ変更したとの ことでした.これらのことから,このたび本学会も,わが国に揺るぎない栄養療法・栄養管理体制を構築 するためにより分かり易くかつ明確な意思を示す名称へと改名し,あたかも卵から孵化しさらに大きな目 的に向って成長し羽ばたくための母胎づくりといたしたいと存じます.ここで,『JSPEN』という名称は どうなるのかという疑問が浮かんできます.そこで社員総会にて,本学会の理念を『Jastice, Science, Practice and Education for Nutrition』とし,その略として『JSPEN』の名を改めて掲げることに決定し ました.今回のe-journal 『学会誌JSPEN』の創刊は,2020年からはじまる本学会の新たな歴史のペー ジを記す先駆けともいうべきものです.是非とも皆さまのご協力のもと,このe-journal 『学会誌 JSPEN』を新しい形の学会情報誌として大きく育てていただければと心よりお願い申し上げます.
 新年早々の新しい門出に際しまして,本学会に取りましてもこのe-journalの創刊は大きな未来への一 歩でございます.なにとぞ引き続き温情溢れるご協力ならびにご支援をよろしくお願いいたします.